沖縄音楽とアイルランド音楽

独自の楽器で仲間と共有する時間を楽しむ

先月、沖縄に行ってきました。
沖縄の人達は夜な夜な集まってはお酒を呑みながら、三線(さんしん)を弾き、踊る…
アイルランドの音楽にも共通するイメージを抱いていたので、以前から一度は訪れてみたいと思っていました。
今回は初めでの沖縄だったので、本島のみ。

毎日島唄ライヴが楽しめるという「鳩間島」という居酒屋に行きました。
このお店のオーナー、吉川忠寿さんと、息子さんの吉川忠男さんが、三線の弾き唄いと太鼓で2ステージ。

カスタネットに似た三板(さんば)や、パーランクーという小さな太鼓が客席に渡ってきて、その場にいる人達が歌に合わせて鳴らします。
また、指笛や合いの手で歌を盛り上げます。
そして共に踊る…
見よう見真似で踊りながら、気づいたら笑顔になっていました。
こうやって、共有する時間を楽しむ…これがこの島の人達の生きる糧だったのでしょうね。

三線(さんしん)と唄

島唄は、唄ありきの三線だそうです。大事なのは、唄…
地域ごとに沢山の唄があり、何百年も歌い継がれている曲もたくさんあるそうです。

琉球王朝時代では、中国や薩摩権力の影響があり、第二次世界対戦後はアメリカ…
歴史的に支配下にあり、言いたいことも言えない時代が長くあった。
政治的な不満はたくさんあるけど、だからこそ、唄に込める想いがある…

吉川忠寿さんのお言葉が心に残りました。
「普段はあまり唄わないんだけどね」…と、2ステージ目は、しっとりと沁み入る哀歌も唄ってくださいました。
やはりアイルランド音楽と共通するモノを感じました。

アイルランドも長い間、イギリスに支配されていた歴史があります。
抑圧された生活の中で、自分達の文化を愛しむことが生きている証…生きる糧として、音楽や踊りが人々の生活に密着していました。
今この時を生きているという実感、今この時を共有している人達との繋がりを、より濃厚にする存在として、音楽や踊りが在りました。
沖縄音楽の背景に、アイリッシュとの共通項を感じました。

またアイルランドの音楽は、その地域によって特色があります。それは奏法であったり、アクセントであったり諸々ですが、○○地方の音楽…ということに重きを置きます。
沖縄の音楽も、地域ごとの歌があるそうです。どこの地域で生まれた音楽かにこだわり、そこを尊重するところが、アイルランドと似ているなと思いました。

明るく賑やかに踊ってたかと思うと、急にしっとりとした哀歌が流れ始める…
アイルランドのパブでも遭遇した光景が、沖縄音楽にもありました。
沖縄音楽とアイリッシュに、なんだか共通するモノを感じました。

「毎晩のように集まっては宴会するなんて、沖縄の人達は呑気だなぁ」なんて漠然と思っていました。
けれど、そうやって人と共に過ごす時間がなければ、とてもやり切れない想いがあったのでは?
言葉に出来ない想いを、音楽や踊りで浄化しようとしていたのでは?
唄を聴きながら、そう思いました。

エイサーから感じた沖縄の神秘と人々のエネルギー

また、「沖縄ワールド」でエイサーの演舞も見ました。
エイサーはお盆の時期に先祖の霊を送迎するための踊り。
太鼓を叩きながら跳んだり回ったり‼︎
かなりのアクロバットです。
シーサーも獅子舞のように、いやもっと激しく舞い、圧巻でした。
シーサーに頭を噛まれると、幸運が巡ってくるそうです。
まさに獅子舞ですね!

ショーでしたので、マイクは入っているものの、マイク無しでもかなりの声量で、太鼓の音も身体に響く、響く…
とても迫力ある演舞でした。
エイサーは、厄落としにもなるそうです(^^)v
きっと、村ごとに違う踊りが伝えられていて、先祖の霊を迎え、送ってきたのでしょうね。
その土地に根付いた文化はどんどん薄れゆく時代ではありますが、形だけではなく精神こそが受け継がれていくことを願いました。

琉球を創ったと言われる神様アマミキヨが降臨されたと言われる久高島が、本島の東側の海にあります。
その久高島が見える知念岬から、アマミキヨか築いたと言われる最古の城跡、玉城(たまぐすく)を巡拝する、東御廻り(あがりうまーい)という行事や、御嶽(うたき)という聖地での神事が古より続いていたそうです。
琉球王朝時代には、王族の女性により民の幸せを祈る神事が行われていて、今なお続いている慣わしもあるとか…
自然崇拝の中で、神秘を感じながら生きてきた島の人達。

その気高い精神とエネルギーに、ほんの少しだけ触れることができた旅でした。

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